不法行為って何だ?他人に迷惑をかけた時の賠償責任とは?

不法行為とは

不法行為とは,故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害し,損害を与える行為であり,加害者は,被害者に対して損害を賠償する義務を負う。


不法行為と言う言葉を聞いたことがありますか?

これって結構当たり前に起こっている事です。

ある日突然、自分の身に降りかかって来る事も、結構な確率であり得るので、知識として持っておくと良いでしょう。

因みに、この記事をまとめている最中に、その不法行為に当たる相談があり、とてもHOTな話となりました。

内容としては、

所有している敷地に以前から違法駐車がされていて、何度も注意を促したが、違法駐車が繰り返されていた。

たまたま所有者がリフォームを行うために、遠方から業者さんを手配かけていた所に、同じ車が入り口を塞いだ状態で1日中違法駐車を行っており、全く工事が行えなかった・・・。

その結果、出張費用を請求された所有者さんが、相談に来られた・・・

という内容だったのですが・・・。

ね?当たり前に起こりそうでしょ?

一般的不法行為(709条)


不法行為の要件
  • 責任能力」のある者が
  • ・・・行為能力のある成年

  • 故意又は過失」に基づき
  • ・・・わざともしくはうっかり

  • 他人の権利等を侵害し

  • 損害」を与え

  • 行為と損害との「因果関係」があること

不法行為を簡単に言うと、他人に迷惑をかけてしまって、損害を与えてしまう事ですね。

不法行為の効果

被害者は,加害者に対して損害賠償請求をすることができる。

財産上の損害の他,精神的損害(慰謝料)も含まれる。

また,発生した損害賠償請求権は相続の対象となる

不法行為に基づく損害賠償請求権の特則

  • 損害賠償請求権の発生時期

  • 損害賠償請求権の発生時期は,被害者の催告時ではなく,損害発生時である。

    よって,加害者は,損害発生時から履行遅滞となる。

    ※被害者は,損害額の賠償と,損害発生時以降の遅延利息を請求できる。

  • 相殺の禁止(509条)

  • 不法行為による損害賠償請求権を受働債権として,(加害者から)相殺することはできない。

    ※不法行為による損害賠償請求権を自働債権として,(被害者から)相殺することはできる。

  • 過失相殺(722条2項)

  • 被害者に過失があったときは,裁判所は,これを考慮して,損害賠償の額を定めることができる。

    ※被害者の過失を考慮するかどうかは,裁判所の裁量に委ねられている。

  • 期間の制限(724条)

  • 不法行為による損害賠償の請求権は,被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から3年,又は,不法行為の時から20年で,消滅する。


特殊な不法行為

使用者責任(715条)

  1. 事業のため他人を使用する者(使用者)は,被用者が事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし,使用者が被用者の選任及びその事業の監督に相当の注意をしたときなどは,責任を免れる。


  2. ※被用者の行為が職務行為に該当しない場合であっても,行為の外形から客観的に判断して職務の範囲内と認められるときは,使用者は責任を負う。しかし,被害者が,職務の範囲外であることを知り,又は重大な過失により知らなかったときは,使用者は責任を負わない(判例)。

    ※被害者と被用者の間には,一般的不法行為が成立していなければならない。

    被害者は,被用者と使用者の両方に,損害額の全額の賠償を請求できる。しかし,両者は別個の債務であるから,債務者の一人について生じた事由は,被害者の債権を満足させる場合(弁済等)を除き,他の債務者に影響を及ぼさない(判例)。

  3. 使用者は,被害者に損害を賠償したときは,被用者に求償できる。

※損害の公平な分担という見地から,信義則上相当と認められる額に限り,求償できる(判例)。

業務中の交通事故や、最近では暴力団の構成員が行った行為が親分にまで責任が及ぶ・・・なんて事例が。

注文者の責任(716条)

注文者は,請負人がその仕事について第三者に加えた損害を賠償する責任を負わない。

ただし,注文又は指図について注文者に過失があるときは,注文者は責任を負う

団体で予約注文してて、土壇場キャンセルしたり、キャンセルすら忘れているケースがNEWSでありましたが、過失がある状態なので、場合によっては請求が来るかも。

工作物責任(717条)

土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは,その工作物の占有者は,被害者に対してその損害を賠償する責任を負う。

ただし,占有者が損害の発生を防止するために必要な注意をしたときは,所有者が賠償責任を負う。

※一次的責任者は,占有者であるが免責事由がある。占有者が免責される場合に限り,所有者が二次的責任を負うが,この責任は無過失責任である(免責事由がない)。

瓦が落ちてきて、通行人に怪我をさせてしまった ⇒ 占有者が賠償責任を負う。

占有者が注意をしており免責(責任が無い)される場合は所有者に賠償責任が必ずやってくる ⇒ 賃貸のオーナーさん等は要注意ですね・・・

共同不法行為(719条)

数人が共同の不法行為によって他人に損害を加えたときは,各自が連帯してその損害を賠償をする責任を負う。

いずれの者が損害を加えたか知ることができないときも同様である。

なお,教唆者・粛助者も連帯責任を負う。

被害者は,加害者全員に対し損害額の全額の請求をすることができる。


不法行為のまとめ・注意点


一般不法行為
故意・過失により他人の権利等を侵害した者は,損害を賠償する責任を負う

使用者責任
使用者は,被用者が事業の執行について第三者に与えた損害を賠償する義務を負う。なお,賠償した使用者は被用者に求償できる。
使用者は,監督責任に過失がないことを証明すれば免責される。
工作物責任
工作物の毅疵により他人に損害を与えた場合,一次的には占有者が,二次的には所有者がその損害を賠償する義務を負う
占有者は過失責任,所有者は無過失責任
共同不法行為
数人共同で不法行為をし,又は数人の誰が不法行為をしたか不明の場合,連帯責任とする
教唆者・常助者も連帯責任を負う
注文者の責任
注文者は,注文又は指図に付き注文者に過失があるときに限り,請負人がその仕事に付き第三者に加えた損害を賠償する責任を負う



不法行為の注意点

履行遅滞の時期
不法行為者は,損害発生時から履行遅滞となる
相殺の禁止
不法行為による損害賠償請求権を受働債権として,加害者が相殺をすることはできない


過失相殺
過失相殺をするかどうかは,裁判所の任意である
期間の制限
損害および加害者を知ったときから3年,不法行為時から20年で,消滅する

悪気は無くても、結果的に他人に迷惑と損害を与えてしまったら、責任は取らなくてはいけません。

皆さんも、普段から気を付けておきましょう^^


この記事が参考になった!気に入った! と言う方はSNSでいいね!したりして応援してくださいね(^^♪

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です