黒船がやってきたのか?
江戸時代の黒船みたいなもんです!とにかくヤバイんです!
皆さんは立地適正化計画という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
立地適正化計画の意義と役割 ~コンパクトシティ・プラス・ネットワークの推進~ 立地適正化計画は、居住機能や医療・福祉・商業、公共交通等のさまざまな都市機能の誘導により、都市全域を見渡したマスタープランとして 位置づけられる市町村マスタープランの高度化版です。
引用元:立地適正化計画の意義と役割 ~コンパクトシティ・プラス・ネットワークの推進~
人口の急激な減少と高齢化を背景として、
という課題が存在しています。
この課題に向き合う為に、医療・福祉施設、商業施設や住居等がまとまって立地し、高齢者をはじめとする住民が公共交通によりこれらの生活利便施設等にアクセスできるなど、福祉や交通なども含めて都市全体の構造を見直し、『コンパクトシティ・プラス・ネットワーク』の考えで進めていくことが重要との考え方です。
このため、都市再生特別措置法が改正され、行政と住民や民間事業者が一体となったコンパクトなまちづくりを促進するため、立地適正化計画制度が創設されました。
難しく書きましたが、要は
少子高齢化で過疎化する地域が増えるから、街の効率を良くして機能を集中させ、街をコンパクトにしていこう!
という事なのです。
既に全国のいくつかの地域で運用が開始されていて、その取り組みが開始されています。
立地適正化計画が実施されると何か問題があるのかね?
都市計画が大幅に変更されるので、当然不動産を所有している人にとっては影響があります。
しかもかなり大きく・・・。
しかもかなり大きく・・・。
という事で、立地適正化計画について学んでみましょう。
立地適正化計画のメリット・デメリット
立地適正化計画のメリットは、その存在理由からも明らかですが、街のインフラや機能が集約されるため、便利になり、尚且つインフラの整備や維持管理のコストが削減できることになります。少子高齢化や税収の問題に対して少しでも都市経営が円滑に出来るようにしていく事になるので、良い話=メリットがある政策と言えるでしょう。
しかし当然ながらデメリットが存在、発生します。
住みやすい地域とそうでない地域に分別されるのですから、そうでない地域に該当してしまうと・・・、不動産の価値が無くなる可能性すらあります。
現在都市計画において、市街化区域と調整区域に線引きされている地域の様に、ある日を境に住みやすい地域とそうでない地域に分別されるのですから、当然の様に起こりえる事だと言えます。
私の住んでいる街はまだ計画作成中とのことですが、インフラ整備においては明らかに差別化し、これまでに施工され利用されている水道や下水などの設備についてもメンテナンスが行われない地域が出来るとの事でした。(これは計画途中の内部情報なので、参考までに。・・・本来漏れてはいけない話です。)
これって、「そこには余程の事情が無い限り、人間が生活してはいけない」と言っている様にも取れます。
考えてみれば私の住んでいる街では、10数年前に線引きが廃止された訳ですが、これまで市街化調整区域に存在していた価値がほぼ無い土地に突然価値が生まれ、この10数年の間に急速に売買されていきました。
その結果全体の地価が下落していった経過があるのですが、今度は”また新たな枠組みで線引きしてしまおう”という事なので、更なる混乱が考えられます。
これらの地域では既にその取り組みが始まっていますので、不要な不動産を持っている場合はすぐに処分する事も考えておくべきでしょう。
知らない間に価値が無くなってしまうなんて、自分の身に起こったとしたら発狂してしまう出来事です。
コンパクトシティの国の方針
「まち機能一段と凝縮 コンパクトシティ-支援に基準(日経新聞1/22)」によると、「政府のコンパクトシティ-に対する補助金等の支援は、自治体が示す都市機能誘導区域を市街化区域(都市開発ができるエリア)の10%以下に凝縮していることが条件で、逆に50%以上に拡散している場合には、事業費の国負担を50%から45%に減額する」とされています。
つまり、政府支援の基準でコンパクトシティ-のエリアを決めると、地価水準の上昇もしくは維持のできるエリアは市域市街地の10%ということになり、残りの90%は原則宅地としては利用ができなくなり、このエリアの地価は限りなく0に近づいて行くということになるのです。
この事からも、尚一層の危機感を持った上で不動産の所有を考えなければ、未来の子供や孫達に大きな重荷を残していく可能性があるのです。
まだ私自身も、入り口の話を聞いただけなので、本当の細かい運用については理解できていないですが、既にある程度進んでいる地域の事例なんかも参考に、この立地適正化計画について引き続きお伝えしていこうと思います。
不動産業界においてはテポドンが飛んで来るのと同じくらい、大変な出来事です!