「土地あげます、お金も払います」というマイナス入札が行われている事を皆さんはご存知でしょうか?
昨年12月、埼玉県深谷市が全国で初めて「マイナス入札」を成立させて話題となった。老朽化が進んだ同市所有の公共施設をマイナス価格で入札にかけ、地元の会社社長が「マイナス795万円」で落札したのだ。これはつまり、市が落札者に795万円を支払ったうえで、さらに土地と建物を無償で譲渡することを意味する。また今年3月にも、北海道室蘭市の公共施設を北九州市の業者が「マイナス881万円」で落札している。 引用元:楽街新聞
凄い時代がやってきましたね。
が、既にこの現象は数年前から十分予見できていた事でもあります。私からすると、やっとそこまで追い付いてきたか・・・と言う感覚です。
「タダでも要らない不動産」から「お金を払って引き取ってもらう不動産」という所までやってきているんですね。
あなたの所有する不動産も、数年後にはそうなる可能性がある事を自覚出来ている人がどれほどいるでしょうか?
お金を払って引き取ってもらう不動産の特徴とは?
お金を払って引き取ってもらう不動産のは、解体費用や造成費用 > 土地の評価額
と言う図式が成り立ちます。
つまり、現在そして将来的にそうなる可能性がある不動産は、お金を払って引き取ってもらう必要があるのです。
前述の事例は公共施設の入札でしたが、民間の不動産についても当然当てはまります。
あなたの所有する不動産は大丈夫でしょうか?
- 過疎地域・人口減少が激しい地域の土地や建物 ・・・既にマイナスになっているかも。なっていなくても、10年以上先にはなる可能性が高い地域が、かなり多いと思います。
- 跡継ぎのいない農地 ・・・これは言わずもがな・・・ですね。耕作放棄地が増加している一方ですから。
- 老朽化した分譲マンション・・・引き取り手がいない様なゴーストマンション ・・・建て替えもできず、朽ちるのを待つのみの悲惨な状況が起こり得ますね。
- 過疎地域・人口減少している地方都市等にある、現在は立派な分譲マンション
自分の所は大丈夫!なんていうのは危険かも・・・。
これらに当てはまる場合は要注意です。
特に地方都市(県庁所在地や政令指定都市等は除く)にある分譲マンションは、要注意です。
今はいいかもしれませんが、将来的に不要な不動産になる可能性が高いですね。
なぜあんなものを喜んで購入するのか意味がわかりません。
近い将来に、間違いなく子供に負債を残す形になります。
東京へ出ていった子供たちは帰ってくることはほとんどありません。
という事は、先々子供達に、管理費や修繕積立金等の負担がやってきます。
賃貸で貸せればいいですが、地方の空室率は上がる一方です。
売ればいい!なんていう営業マンの言葉が聞こえてきますが、あなたが売りたいと思った時は、同じ境遇になっている世帯がほとんどである事は想像に易いと思います。
同じマンション内(仮に50戸)で、売り物件が20件も出てくるような悲惨な状況もあり得るのです。
まあ、相続放棄をすれば良いかもしれませんが、中には相続人がおらず、手続きが取れなくなる様な(時間がかかる)物件も必ず出てきます。
日本人の大好きな、運命共同体的な形式なので、売る時も運命共同体で、みんな同じ状況になるから安心している部分があると思います。
怖い心理ですね。
5人も人が集まれば、反対する人は必ず出てきます。
親兄弟でも泥沼化する事が多いのですから、赤の他人の集まりなんかの意見がまとまるには、相当の時間と労力が必要になります。
分譲マンションの建て替えや大規模修繕なんかは、相当な労力が必要になるのは、地方ではわかりきった部分なので、20年後、30年後には負債になる事は必ず理解しておく必要があります。
もちろん、マンションだけではなく戸建ての不動産も同じことが起こりますが、いざ売れなくなったという時に個人の判断で処理できるので、まだ救いがあります。
参考記事
東京のマンションでもすでに起こっている問題です。
地方のマンションでも当然起こってくる問題です。
話が限界マンションにそれてしまいましたが、要は負の財産だから、「お金をもらって引き取ってもらう不動産が出てきている」という事です。
これが増えていけばどうなるか?
聡明な方はピンときましたね!
そう、払うお金が大きくなっていく事が考えられるのです。
隣が100万円プラスなら、私はプラス150万円・・・
ならばこっちは200万円・・・
これまでの地方の不動産の価格下落を理解している方であれば、これが起こり得る事である事は十分理解できるでしょう。
多分、それが当たり前になるのです。
さて、再度お尋ねします。
あなたの不動産は大丈夫ですか?
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