いらない土地は悩みの種。負動産化する前に考えておくべき事

いらない土地を抱えて、または将来抱えるだろうケースでは、なるべく早いうちにその対処方法を考えておく必要があります。

いらない土地についての対処をしないでいると、負動産化してしまい、売却もできずに負の財産だけを持ち続ける羽目になる可能性がありますので、どこかのタイミングで真剣に考えておかなければいけないのです。

この記事では、いらない土地についての対処方法についてそれぞれ深く考えて見ます。

いらない土地についての対処方法

いらない土地についての対処方法は

いらない土地についての具体的対処方法
  • 売却
  • 借地などの賃貸
  • アパートやマンションを建設し賃貸経営
  • 駐車場経営
  • トランクルーム・貸倉庫などの経営
  • 太陽光発電による売電事業
  • 無償で誰かに贈与
  • 国庫帰属や負動産の引き取り

等が考えられます。

下段の2つについてはどうしようもなくなった場合の最終手段ですが、そうならないように、そうなる前に対処しておきたいものですね。

各言う私もその一人ですが・・・。

まずは売却を考える

その土地にまだ価値がある場合、当然ですが売却を1番に考えます。

しかしながら、全国で地価は2極化しており、多くの場合土地の価格は下落しています。

先日のニュースで3年連続地価上昇なんていうニュースがありましたが、これらの測定地域はニーズのある地域の価格であり、商業地などである場合がほとんどです。

人口が減少している = 購入希望者が減少している = 需要が減少しているため地価は下落する

加えて

人口が減少している = 土地が余っていく = 供給が増加しているため地価は下落する

という2つの経済の基本公式が成り立っていますので、インフレになろうとも少々の事では一般の住宅地等の地価は上昇しません。

全ての者の値段は、需要と供給のバランスで成り立っているのですから。

これは近い将来、都心部などでも起こり得る減少です。

都心部などでは二極化が激しく進むでしょう。

であるならば、やはり価値があるうちに処分しておく事が賢い選択なのです。

もちろん二極化の良い方になるケースも存在しますので、やはりの確認はプロに依頼するのが妥当でしょう。


借地などの賃貸

可能性はそこまで高くないですが、ある程度広い敷地であれば借地や事業用に賃貸する事も可能性としてあり得ます。

例えばコンビニやドラックストアなどに貸すことができれば素敵な結果が生まれやすいです。

もし私の所有している土地にその様な話が舞い降りれば、すぐに飛びつく事でしょう(^^♪

その場合、借手様は大手企業である事が多く、当面は安定収入が見込めるようになるのですから。

借地等のデメリット

基本的には撤退した時の取り決めを行っておくので、仮に企業が撤退等をした場合でも、地主にリスクは少ないケースがほとんどですが、その後何の利用もされなくなってしまうと、固定資産税等の負担はかなりの物になるので、撤退後についても考えておく必要がある場合があります。

地方に行くと、明らかにコンビニの残骸らしき物が再利用されていたり、完全に放置されていたりする両方のケースを見受けます。

10年後、20年後、30年後も何かしら再利用ができると思われる場合は良いですが、どうしようもなくなった場合についても考えておく必要があるとも言えるのです。

アパートやマンションを建設し賃貸経営

D社やL社を筆頭に大手Sハウス、Dハウス等によって賃貸アパートやマンションが建築され続けてきました。

特にD社などは、

「まだまだ不足しています」
「30年間家賃保証します」

と言った耳障りの言い言葉で建築しまくってきました。

さて、その時の営業担当者は現在もまだいますか?

90%以上の確率でいないはずです。

当初の予定価格で家賃保証がされているか?

これもNO!が圧倒的に多いはずです。

20年以上前から、人口は減少していく事がわかっていたはずです。

土地が余るのもわかっていたはずです。

昨今の建築費用の高騰のせいにするのでしょうけど、本質的な部分は変わりません。

需要と供給のバランスにおいて、供給過多になっている地域が増えているのです。

これだけ空家問題や空室率上昇の話が出ているのですから、一般の人にでも基本的理屈は理解できるはずです。

長々となりましたが、多くの地域で今後アパートやマンション経営を不要な土地においてしようとした場合、相当に市場調査を行わなければ失敗する可能性が高くなります。

余程の好立地や好条件でなければ、リスクは20年後、30年後のあなたや子供たちに降りかかると考えておくと良いでしょう。


駐車場経営

建物を建てたりするコストやリスクは回避できるので、比較的取り組みやすい方法ではあります。

もし私が駐車場経営をしようとするならば、近隣周辺のニーズについて深く調査確認します。

例えば

  • 近隣のマンションで駐車スペースが〇台不足している
  • 近隣で他に駐車場利用できる空き地などがどれくらいあるか?
  • アパートが建設される予定があって、駐車場が不足しているなどの建築予定

  • などについて情報を集めます。

    駐車場経営についても、基本的には需要が減少していくだろう部類になりますが、そこまでリスクはないので、とっかかりやすいかもしれません。

    が、やはり立地や状況についてはかなり調査が必要と言えます。

    あなたに合った土地活用を提案してくれます。

    トランクルーム・貸倉庫などの経営

    案外と面白いのがトランクルーム・貸倉庫などの経営かもしれません。

    マンションなどに住んでいる方は、慢性的に収納スペースに困っている方が少なくありません。

    また、家族に内緒で?趣味の物を保管しておく方も結構居られます。

    趣味にお金を掛ける方は多いのです。

    その関連で、昨今ではセキュリティ付の貸ガレージなんかも人気があったりします。

    バイクや車にお金を掛ける方は、露天駐車場には決して止めたがりませんし、置き場所について悩んでいる方はやはり案外と多いのです。

    私の経験上ですが、フィギアを置くためだけに3LDKの分譲マンションを購入した人がいますし、ハーレーを収納する為だけに土地を購入しガレージを立てた方が居ます。

    もちろん家族には反対されながら・・・でしたが。

    余力がある方の為の行動なので、これらを検討してみるのも面白いかもしれないですね。

    もちろんある程度立地は必要ですが。

    太陽光発電による売電事業

    ある程度まとまった広さ(最低500㎡~)が必要になりますが、太陽光発電による売電事業は現在でもなんとか有効です。

    以前、民主党政権時代は売電価格が高く設定されていたので、儲かった方や企業が多くみられました。

    現在は売電価格が下がり、以前ほどの旨味は無くなりましたが、それでも取り組んで切る企業さんは結構います。

    つまりまだ利益を出せると言う事なのです。

    もちろん、条件等があるのでしょうし、初期投資も必要です。

    しかし、ビジネスとして取り組んだ時にはある程度一定の安定したビジネスとして捉えることができるので、土地を持て余してマイナスになるよりはいいのかもしれません。

    デメリットも考えた上で検討の余地ありという感じでしょう。


    無償で誰かに贈与

    これまでの利用法が全く当てはまらない場合、誰かにあげてしまうという方法があります。

    残念ながら、同じことを考える人が増えていますので、いつまであげてしまうという行為が通用するかはわかりません。

    皆がみんな、同じような物をあげます!

    となった場合、何かしらメリットが無いと選ばれないですよね。

    今現在はまだ、0円不動産的な物が流行りだしたところなので、当面は有効な手段として利用できるでしょう。

    国庫帰属や負動産の引き取り

    タダでも貰い手が居ない場合、もはや有料で引き取ってもらうしかありません。

    国に寄付する制度は20万円~ですが、条件を整えようとすると150万円~必要なケースがほとんどです。

    で、最近の流行が民間の負動産の引き取りです。

    30万円~ 状況に応じて引き取ってくれます。

    まあ、これらを利用するのは最終手段にすると良いでしょう。


    いらない土地についての対処方法 まとめ

    人口減少時代において、土地はますます余っていきます。

    つまりその価値が下落していく訳ですが、対処方法を先んじて用意しておく必要があると言えるでしょう。

    これらは全て、十分にそのニーズを把握しておく必要があり、基本的にリスクがある物となりますが、適材適所で行う事で、あなたの未来の負動産化に対処する事ができるはずです。

    手遅れになる前に、少しでも早く現実を把握しておきましょう。

    あなたに合った土地活用を提案してくれます。

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    宅地建物取引士・行政書士です。 農地の売買、農地転用、任意売却、離婚相談、相続相談をメインに実務を毎日こなしています。 困った時はぜひご相談を!