不動産の売却は査定から。正しい不動産査定とは?騙されない為の裏技?

不動産の売却は、その不動産の正確な価値を知ることから始まります。

1.不動産査定(価格設定)

2.媒介契約(不動産屋選定)

3.売買契約

という流れで不動産の売却は進んでいきます。

1~2の間で正確な評価をし、正しい価格設定をすることが出来れば、不動産の売却は80%以上成功と言えるでしょう。

では正しい不動産査定とは?

Contents

正式な査定と簡易査定(机上査定)

不動産の査定は、大きく分けて3種類存在します。

  1. 不動産鑑定士が行う、費用を伴った(数十万円)不動産鑑定


  2. 不動産屋が行う、不動産査定


  3. 不動産屋が行う、簡易査定(机上査定)

この3点があります。

①については、財産分与などの為に使用されたり、競売の際の評価となったりします。

一般的に不動産査定と言われるものが、②・③になります。

それぞれ使用目的や、性質が異なりますので、それぞれ説明します。

不動産屋が行う正式な不動産査定

正式な不動産査定=訪問査定で表されることがありますが、こちらの査定は当然現場の調査を正確に行い、価格を算出していきます。

場合によっては基礎や壁などの補強工事等の見積もりを取ったりする必要があるので、時間はかかります。

時間が掛かる反面、正確な価格が算出され、その査定の根拠を不動産査定書という形で提示しますので、なぜその価格になるのかという理解につながります。

かなり実勢価格に近い数字が出てきやすいと言えます。

ですから、正確に自身の所有する不動産について価格を知りたい場合は、現場調査を伴う、不動産査定をお勧めします。

不動産屋が行う正式な簡易査定(机上査定)

机上査定=簡易査定で表示されているケースもあります。

読んで字のごとくなのですが、物件の現地確認もまともに行わず、地図上だけで、土地いくら、建物いくらといった価格を、相場観だけで算出する方法です。

場合によっては口頭でのみ伝えられ、世間話の延長のようなケースも多いようです。

簡単な反面、正確性には著しく欠けるというデメリットがあります。

2択で選択を促されると、簡単そうな机上査定を選択してしまうのが人間の心理なので仕方ない部分はあるのですが、この安易な誘導のデメリットについて説明されているサイトは見たことがありません。

簡易査定・机上査定のデメリットは
正確性に欠ける=実勢価格と大きく異なるという点です。

この要因は、現場の調査を正確に行っていない為、マイナス部分が考慮されず、100点満点以上の数字が提示されてしまうからです。

また、もっとマイナスなポイントがあります。

それは高い価格の刷り込みにあります。

人間の脳に刻まれた数字は、都合よく残っていきます。

時間が経過すればするほど、都合よく解釈され、記憶されていくのです。

そうなると、いざ売却しようとする際には、その数字がどうしても邪魔をします。

適正な価格でも安いと感じたり、買い叩かれた感覚になったりします。

とても幸せな売却とは言えませんね。

この簡易査定・机上査定は、世間話の延長程度に考えることが大切です。

用途としては、「何となく価値が知りたかった」「売るわけではないが価格を知りたかった」といった場合には有効かもしれません。

しかし、必ず誤差がかなりあるものだと認識しておく必要があることは覚えておいてください。


不動産一括査定サイトの正しい有効活用法

不動産査定は奥が深いものです。

しかしその性質を理解し、正しく利用すれば、高く不動産を売却することも可能でしょう。

今、巷で流行っている、毎日どこかで広告されている不動産の一括査定サイト。

簡単に無料で利用ができる素晴らしいメリットがある反面、そのデメリットや、正しい利用方法については説明がされているサイトを見たことがありません。

しかし、この不動産の一括査定サイトは、仕組みを知り、正しい利用をすれば、無料で最大の効果を発揮してくれます。

そして、正しく利用した方だけが、幸せな売却結果を得ているのです。

以下では、不動産の査定をするにあたって、無料で最大効果を得る為の利用法をお教えしましょう。

  1. 買い取り価格と仲介での査定価格の両方の価格を出してもらうこと

  2. 机上査定はさけること
この2点を遵守することで、不動産の一括査定は最大限の効果を発揮してくれます。

不動産屋の口車に乗せられない為の裏技?

実は買い取り価格と仲介での査定価格の両方の価格を出してもらうことが、不動産屋の口車に乗らない為の裏技で、自己防衛にもつながります。

仲介価格だけですと、競合同士の兼ね合いで(自社で商品化したいので)、正確な価格(不動産業者が思っている価格)よりもはるかに金額が跳ね上がってしまう事があります。

金額が上がればいいじゃん!」という声が聞こえてきますが、仲介での価格は売れる金額ではなく、あくまで希望価格、それで商品として世に出します、という適正な価格とは言えなくなるのです。

いくら他社よりも500万円高く査定価格が出ても、それで売却できなければ全く意味はありません。

同じ程度の中古車が並んでいたとして、方や100万円、方や200万円となった時に、誰もが100万円の車から考えます。

つまり、不動産屋さんが他の物件を売却する為の”釣りの餌”になってしまう可能性すらあるのです。

しかし、買い取りになると仲介よりは価格が下がります。

価格が低いよりは高い方がいいに決まっていますので、仲介の査定に流れてしまうのです。

それは正しい自然な姿なのですが、仲介での査定価格にある程度の正確性が無ければ、ずっと売れないなんていう悲しい状況が続く可能性があります。

そこで利用するのが買い取りの査定価格です。

買い取り価格の査定の競争となると、不動産業者は目の色を変えて他社よりも高い価格で、尚且つ自分の会社が利益を上げれるギリギリの価格を提示してきます。

ここで初めて、正しい競争原理が働くのです。

仲介の査定だけでは、競争原理は働きますが、正常な働きにはなりません。

責任が無いので、机上の空論だけで価格の競争が起きるだけなのですが、買い取りとなると自社の責任と利益が関わってくるので、正しい競争原理が働きます。

つまり不動産一括査定サイトのメリットである、複数の不動産業者へ査定依頼ができるメリットを最大限生かせるのです。

複数の不動産業者の中から、買い取り価格が一番高い不動産業者を選択し、仲介での販売をお願いすれば良いのです。

そうすることで一番高く仲介で売る可能性と、買い取りの保証の安心ができるので、一番賢い不動産一括査定サイトの利用方法だと言えます。

仲介・買取査定の両方をしてもらう時のメリットと注意

  • 不動産の査定については仲介でも買い取りでも、必ず書面で提出してもらうこと

  • 不動産査定書には通常、有効期限が記載されているケースがほとんどなのですが、記載が無い場合は記載してもらいましょう。

    そして、その期限で買い取って貰うもよし、再度仲介でお願いするもよし、どちらも反響や売却活動の結果によって判断されれば良いと思います。

  • 買い取り価格が一番高いということは、企業努力がなされていることや、利益率が良心的であるという様な判断材料にもなりますし、なにより仲介でも高く売る自信があると言う事です。


  • 仲介の価格で高く売る自信が無ければ、買い取り価格は低くなるので、その不動産業者の考えている本当の価格のラインが把握できます。


  • 仲介の査定だけでは、自社で商品化する為に価格が上がってしまい、売れなくなってしまう恐れがありますが、買い取り価格を提示してもらう事で、相手の不動産業者の本気が図れるのです。

  • 不動産査定書が欲しい時に利用する

    人生には、不動産の査定書が必要になる場面があります。

    離婚、相続、自己破産、など裁判所に関わるような場合には必要になります。

    そんな時に便利なのが不動産の一括査定です。

    売却をしない場合、不動産屋に査定書を依頼すると、有料だったりします。

    もうピンときましたね?

    そうです。不動産の一括査定を利用すれば無料なのです。

    通常、自己破産や離婚、財産分与なんかの時に必要な不動産査定書は2社以上必要です。

    そこで不動産の一括査定サイトで査定依頼をすれば、2社以上の査定が同時に依頼できます。

    住所や名前、不動産の面積や所在などを5分程度で入力すればO.K!

    とても簡単で手間いらずなんですね。

    後は査定書を依頼して、届くのを待つだけ。

    ここで大切なのは机上査定でも査定書希望とする事。

    査定依頼をすると、登録されている不動産業者からメールや電話で連絡が来ますので、その時にはっきりと査定書を書面で作成してもらうように伝える事です。

    もしメールでの連絡であれば、

    価格によって売却を考えるので、査定書による書面での正確な価格を提出してください。」とか

    身内間での協議があるので、査定書という形で書面で価格の算出をお願いします。売却はその協議後です。

    という文言を書き添えればバッチリです。

    この段階では不動産業者は売却を前提として査定をしようとします。

    なんとかビジネスにしたい”というのが本音です。

    しかし売却を伴わないとわかれば、急にテンションが落ちます。

    そこで、「価格を見て売却を検討する」、「協議後、売却を検討する」といった形を保持するのが良いでしょう。

    不動産業者はビジネスにならないことが、一番嫌なのです。

    実際に登録をし査定をしていたので、依頼する側とされる側との温度差がある場合は、やはりテンションが落ちてしまいます。

    しかし依頼する側はそれを気にする必要はありません。

    売る気があったとしても、何らかの理由で売却をあきらめなければいけないこともありますし、物理的に売却不能な場合もあります。

    将来、本当に売却しようとなった時に(何年後かわからないですが)、依頼すれば良いのです。

    実際にそれを目的に、査定依頼をする方もおられますので、依頼する側から見て、不動産の一括査定サイトの利用法としては一番お得な方法だと思います。

    有料のものが無料でできちゃうだけで既にお得ですよね?

    正しい不動産査定とは?

    前段では一括査定サイトについて書きましたが、直接近所の不動産屋へ行く方も居られるでしょう。

    その場合でも、依頼する内容は同じです。

    世間話的な簡易査定ではなく、現場調査をした正確な不動産査定を行ってもらう事が大切で、できるのであれば買い取りと仲介との価格を算出してもらいましょう。

    要は不動産屋を本気にさせる事で、自分のメリットになるのです。

    口車に乗らなくても済む、判断材料にもなります。

    後は欲得との戦いです。

    正しい不動産査定とは、

  • 「本気で売りたい」

  • 「期限がある」

  • 「信頼できる不動産屋を探す」

  • こういった場合は、2種類の査定をしてもらい、不動産業者と価格の両方を吟味することが必要です。

    世の中には非常に悪質な、無責任な不動産業者もいまだに存在します。

    悪質な不動産業者から身を守る手段としても、2種類の査定を出してもらい、本気度を測る必要性があるといえます。

    あなたが本気であれば、相手も本気であるべきです。

    しかし、不動産業者は海千山千・・・。コンビニの数よりも多いといわれる不動産業者の中から、あなたに最高の結果をもたらす幸運の使者を上手く見つける為にも、必ず実行してくださいね。

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