住宅ローン審査の基準とは?住宅ローン審査の基本を知ろう!

不動産を買う時に利用されるのが住宅ローンです。

住宅ローンの審査の基準は金融機関毎に少しづつ基準や規定が違いますが、基本ベースのお話は同じです。

一般の方にはあまりなじみが無いと思いますが、住宅ローンの審査の基準をある程度把握しておけば、

  • 自分の予算の限度を把握できる

  • 物件の安い・高いもある程度判断出来てしまう

  • ローン通過の為の改善策が見えてくる

  • というメリットがあります。

    ぜひ住宅ローンの審査の基準の基本について知っておきましょう。


    Contents

    住宅ローン審査で審査される内容は・・・事前審査

    住宅ローン事前審査で審査される基本的な内容は、概ね以下の通りです。

    住宅ローンの事前審査で審査される内容
    • 個人の信用情報
    • 年収・・・返済比率
    • 勤続年数などの勤務状況
    • 担保評価

    個人の属性についての内容は、金融機関によって基準にしている数値は違いますが、この4つをクリアしていれば基本的には大丈夫です。

    個人の信用情報

  • CIC

  • JICC(日本信用情報機構)

  • KSC(全国銀行個人信用情報センター )


  • という3つの信用情報機関にて、これまでの貸金(ローン)、割賦販売(買い物等)、銀行ローンなどの情報についての記録を調査されます。

    支払いの延滞や自己破産などの債務整理的な記録の確認をされる訳ですね。

    この段階で属性が悪ければ、減額ではなく0回答が出されます。

    年収・・・返済比率

    年収に応じて借り入れが出来る総額が変わってきますが、所得に対して〇〇%までというラインを各金融機関にて設定しています。

    家賃を15万円払っているから、住宅ローンに対して月々15万円払えるからと言って、その分まで住宅ローンを組めるわけではありません。

    ある金融機関での一例


    年収500万円の会社員の場合


    返済比率を30%までというラインを定めています。

    年間 500万 × 0.3 = 150万円・・・月々125,000円

    までの支払いのローンであればO.K! という感じです。

    ここで注意しておかなければいけない事は、

    住宅ローン以外の全てのローンの支払いを含めて年間150万円まで

    ということです。

    車のローンが年間100万円であれば、住宅ローンの支払い部分は50万円までとなり、月々に直すと41,666円までのローンとなります。

    また、この際に計算の基準とされる金利は、キャンペーン金利ではなく、金融機関が定めている金利となりますので、基準金利くらいを目安に計算すると良いでしょう。

    41,666円(返済比率で出された金額の月の支払い額) ÷ 100万円あたりの返済金額 × 100万円

    という公式でローンの限界金額が算出できます。

    100万円あたり3,000円であれば、1,380万円が住宅ローンの限度額となります。

    これでは不動産が購入できない場合は、自己資金を用意するか、車のローンを返してしまう事で対応するようになります。

    車のローン及びその他のローンが無ければ

    (150万円÷12)÷ 3,000円 × 100万円 = 4,160万円 

    までの住宅ローンが、所得からは組めるという形になります。

    返済比率は所得から住宅ローンの限度額を割り出す根拠に利用されます。

    ざっくりした形で言うと、年収の5~6倍が限度額だと考えてよいでしょう。

    ※年収が300万円未満で他にプラスの材料が無いような場合は、多くの金融機関でこの考え方は通用しません。
    可処分所得という考え方があって、大人が生活をする上で、最低限必要なお金が250~300万円 程度必要である為、「そもそもローンを組むのは無理でしょう!」と捉えられるからです。

    勤続年数などの勤務状況

    日本においては勤続年数を評価する風潮があります。

    終身雇用と年功序列型の給与システムが産み出した影響である訳ですが、金融機関はローンを組む人をランク分けします。

    ランク分けという綺麗な言葉を使いましたが、明らかな差別をしているのです。

    職業、職種、勤務年数、会社の業績や大きさなどから、ローンを組む人の属性を判断します。

    これは当然と言えば当然です。

    ボランティアではありませんから。

    大手企業に勤める勤続10年・年収1,000万円の人と、自営業者で5年・年収1,000万円の人では信頼度が違います。

    お医者さんと現場作業員では当然評価が違いますよね?

    金融機関が求める安定した職業・・・公務員などは先々が計算できるので上客な訳です。

    先の見えない自営業者とは訳が違います。

    という事で、金融機関は職種・職業で差別をすると認識しておきましょう。

    担保評価

    購入しようとする不動産について金融機関が算出した価値を担保評価と言います。

    物件を担保に取りますので、その評価を金融機関が独自に行うのは当然と言えば当然です。

    担保評価は金融機関が算出しますので、売買価格と乖離している事もあります。

    中古マンションの購入の場合の例

    売買価格:2,000万円

    担保評価:1,000万円

    というケースだとすると、金融機関の評価は100%で1,000万円です。

    つまり1,000万円が住宅ローンの限度額となる訳です。

    私がいつも利用している金融機関では、住宅ローンを組もうとしている人の属性(会社や年収)で、200%までo.k!という様な商品ですので、人によってはフルローンがO.Kで、人によっては自己資金を1,000万円以上用意する必要が出てくるのです。

    私個人で当てはめると、自営業者である為、80%が限度額となりますので、この物件であれば800万円が住宅ローンの限度額となります。

    個人の職業属性による担保評価に対する貸付限度額の一例

    金融機関の担保評価
    割合
    借入限度額
    属性例
    1,000万円
    80%
    800万円
    自営業者等
    1,000万円
    100%
    1,000万円
    普通の会社員
    1,000万円
    150%
    1,500万円
    公務員・上場企業勤務
    1,000万円
    200%
    2,000万円
    医者・弁護士等

    最近でこそ、この担保評価を重要視しない金融機関が増えてきていますが、基本的には返済比率担保評価の2つは、借入限度額を算出するための絶対条件です。

    この2つによって住宅ローンの限度額が算出されるのです。

    返済比率と担保評価で算出される金額の少ない方が限度額

    この例でいくと、私の年収が1,000万円だったとしても、800万円が住宅ローンの限度額となる訳です。

    少しオーバーな例に思えますが、地方の中古マンションの場合はあり得るケースなので、参考としてください。

    ※近年では担保評価よりも、借主の属性や返済比率に重きを置くようになってきています。
    基本的な考え方はこれで良いのですが、金融機関によってはもっと借り入れが出来ますので、考え方の基本として捉えて下さい。

    住宅ローン審査・・・本申し込み時の注意事項

    稀にですが、事前審査がO.Kでも本審査が×になるケースがあります。

    事前審査を受ける際にわかっていれば、先に報告しておけば対処可能なケースもありますので確認注意事項として認識して下さい。

    • 健康状態
    • ・・・団体信用生命保険に加入できない場合です。

      事前審査の段階ではこちらの要素は判断されませんので、本申し込み時に引っかかる事があります。

      対処方法としては、すでに加入している一般の生命保険を割り当てることで、審査がo.kになるケースもあります。

    • 事前審査時との状況の相違
    • ・・・あまりない事例だとは思いますが、事前審査をしたのちに転職してしまったとか、事故等で仕事ができない状況になったとか、状況が変わってしまった場合ですね。

      転職は完全に自己都合なので、白紙解約条項の適用も無くなりますので、せめて住宅ローンが実行されるまでは転職しないでおきましょう。

    住宅ローンの審査基準まとめ

    基本的な4つの項目

    1. 個人の信用情報

    2. 勤続年数

    3. 年収

    4. 担保評価

    について何となくわかって頂けたでしょうか?

    これらが全て成立して初めて住宅ローンの借り入れが可能になります。

    借入可能金額については年収担保評価である程度把握できます。

    これらを元に、無理のない返済計画の元、住宅ローンを組むようにしましょう。

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