イエウールで失敗する任意売却での利用。実例付

不動産の一括査定サイト、イエウールをご存知でしょうか?

至る所にその広告が出現しますが、不動産の査定を行う際には確かに役立つこともあります。

しかし、任意売却自己破産債務整理などの場合にイエウールを利用すると間違いが起こります。

大失敗が起こる可能性もあるんです。

イエウール任意売却で利用するという行為は、ラーメンを食べにうどん屋さんへ行く行為と同じです。

根本を間違っているんですね。

同じ麺類ではあるが、似て非なる物です。

任意売却も不動産の売却の一部ですが、一般売却任意売却とでは性質が全く異なります。

知っているだけの不動産屋さんや、賃貸がメインの不動産屋さんに行っても、任意売却に対する正しい答えは返ってきません。

うどんはうどん屋、ラーメンはラーメン屋で食べてこそおいしいし、目的を達する事ができるのです。


それを知らずに、責任感の全くない不動産の素人の方達が宣伝しまくってくれていますが、はっきり言って大迷惑!です。

困っている人を更に困らせてしまう、悲惨な結果を生んでしまうんですね。

では、なぜイエウール任意売却自己破産債務整理などで利用すると大失敗するのかを実例を踏まえて説明していきます。

Contents

イエウールで失敗する任意売却の実例


Aさん 45歳は住宅ローンが支払えず、代位弁済の予告がくる寸前でした。

  • 住宅ローン残債:2,300万円


  • その他ローン:300万円


  • 失業中で自己破産も視野に入れている情況


  • 実際の相場は1800~2000万円くらい

  • このままでは家を売らなければいけなくなる・・・という思いがこみ上げてきている所に、イエウールの広告が目に入りました。

    イエウールで査定すれば〇〇〇万円高く!

    任意売却ならばイエウールで査定!

    なんていう広告が目についたそうです。

    確かに、そういった類の物は沢山あります。

    悩んでいた所にその広告を見たAさんは、イエウールで査定依頼をしたそうです。

    Aさんの元へ3社の査定が届きました。

  • B社2,000万円

  • C社2,200万円

  • D社2,500万円

  • 500万円の開きが査定価格にはありました。

    査定の段階では、住宅ローンがしんどいという理由を書く欄もなく、取りあえず売りたいので査定をした形となります。

    Aさんの住宅ローンの残債は2,300万円程だったのでこの査定額を見て、Aさんは住宅ローンは何とかなると感じてしまったそうです。


    もう既に問題が起こっていますね・・・。

    • 競合を見越して査定価格が相場よりも上がってしまっていること。
    • 売れなければ競売になると言うリスクを理解できていない事
    • 自己破産や債務整理をする為には、査定価格が2,500万である場合は難しくなるという事。
    • 査定をした不動産業者が3社とも任意売却の素人であったこと・・・これは一般の人にはわかりにくいので仕方ないですが・・・


    そう、普通の人であれば2,500万円の査定を出したD社へ売却を依頼してしまいます。

    Aさんはこの2,500万の査定を信じてしまい、D社へ売却を依頼する事となったのです。

    通常であれば、満額返済で住宅ローンについては問題なく、尚且つその他のローンも100万円まで圧縮できるので、願ったりかなったりのはずなのですが…。

    この2,500万円で売れる保証はどこにもありません。

    しかも通常の相場価格は1800~2000万円くらいであるので、万が一にもすぐ売れる事はありません。

    Aさんは残念ながら、半年以上売却する事が出来ずに、結果的に競売になってしまい、その売却価格は1050万円だったのです。

    残ったのは借金のみ・・・

    1年以上悩み続けた上、その後Aさんは自己破産の手続きをする事となります。


    イエウールで査定依頼をし、査定額を信じたが為に起こった最悪の結果です。

    これはAさんだけではなく、任意売却自己破産債務整理などで利用する方にとって、全員に当てはまる失敗リスクです。

    細かくその失敗についての理由を見ていきましょう。

    イエウールの査定価格は価格が相場よりも上がりがち

    イエウールでの査定は、いわゆる仲介という売買の方式での査定価格となります。

    この場合、査定価格には何の保証もありません。

    不動産業者にも責任が及ぶことは無いので、競合他社よりも価格を吊り上げ、自分の所の商品にしてしまおうという形をとる悪質な不動産業者も存在します。

    絵に描いた餅を膨らませる手法なので、ついつい乗ってしまいガチです。

    結果的に売れなければいけない訳ですが、当初の査定価格は何だったのか?となるほど値段が下がる事も多々あるのです。

    いつ売れてもいい・・・5年後でも10年後でも構わない・・・なんていうのであればそれでもかまわないですが、Aさんの場合はそうではありません。

    差し迫ってすぐに売却しないといけないのです。

    また、Aさんの選択肢である自己破産や債務整理をする為には妥当な査定価格が必要である為、イエウールは性質上向いていないのです。

    イエウールの加盟業者が任売のプロでは無い

    妥当な査定価格と言いましたが、任意売却のプロであればどういう意味かはすぐに分かります。

    もしAさんが自己破産をした方がいい状況であれば、当然すぐに妥当な査定価格で自己破産や債務整理に必要な手続きを取れるように配慮します。

    1年以上も悩み苦しむ必要は無いんですね。

    査定価格が上がる事により、全く逆の効果をもたらしてしまうのです。

    Aさんの事例で行くと、最終的な資産は―100万円だけですから、これでは自己破産はできません。

    おまけに絵に描いた餅を眺め続けなければいけないので、長い時間精神的苦痛を味わう事になってしまいます。

    残念ながらイエウールの加盟業者の多くは任意売却や自己破産に精通していませんので、Aさんの様な結果になってしまいガチなのです。

    要は任意売却や自己破産、債務整理についての相談先が間違っているんですね

    イエウールの仕組み自体が任意売却と相反する

    令和2年になって、久しぶりにイエウールの担当者と話をする機会がありました。

    任意売却についていくつか質問したところ、まともな答えは返ってきませんでした。

    にもかかわらず、

    「任意売却にも十分対応している、できる。だから加盟してください。」

    という狂った営業をする始末です。

    イエウールには残債や抵当権についての聞き取り項目はありません。

    代位弁済の通知や競売手続きについてもありません。

    これが無くして任意売却かどうかの判断が出来るはずはありません。

    挙句には、

    「築20年以内の範囲を絞った物件のみの情報で活動してくれませんか?」

    という不思議な提案が。

    住宅ローンの残債の有無と残債額をわかる様にしてくれるなら構いませんよ!

    という返事をしましたが、やはり仕組み的にそれは無理だという事でした。

    これって、

    「売れる可能性が低い物を査定してください」

    と言っているのと同じです。

    築が浅ければ浅い程、住宅ローンの残債は多く残っています。

    ローンの残債 > 市場価格 

    となる事は目に見えていますので、住宅ローンの残債についての情報は必須項目です。

    追い金をしてもらえるのか?

    任意売却の案件なのか?

    ユーザーの置かれている状況がわからなければ、判断はできません。

    にも関わらず、課金はされてしまうのです。

    「査定価格は○○です」というのは簡単ですが、相場より高い物件を扱う事はしたくありませんし、任意売却の案件であればスピードが命なので、査定を複数社してから・・・なんていう呑気な事をしている間にも負債が増えていくわけです。

    要はユーザーにも不動産業者にも不親切な部分が発生してしまうんですね。

    イエウール自体が任意売却と普通の売買の違いを理解してないから、頭の悪いお答えが返ってくる訳です。

    そして間違った広告がされる訳ですね。


    イエウールは任意売却には不向き

    イエウールを代表する一括査定サイトは便利な反面、こういった任意売却などには全く向いていない側面があります。

    これは仕方が無い事ではありますが、利用するユーザー側からはわかりにくいと言うか、全く分からない事と言えます。

    麺を食べたいという場合に、ラーメンなのかうどんなのか、パスタなのか・・・

    ラーメンを食べたい時にうどん屋さんには行きませんよね?

    この事をガイド出来ていない現実があるので、今回はユーザーの方が入り口で失敗しない為に書いてみました。

    真面目な話、傷口をさらに広げてしまうツールとなってしまうので、住宅ローンで悩んでいる場合においては、イエウールは利用してはいけません。

    これは現場のプロとして断言しておきます。

    イエウールにも直接その説明をしたことがありますが、そこはやはり営利の部分があるからなのか、未だに改善には至っていません。

    取り合えず、任意売却のプロを探してみましょう。

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