不動産の価値を査定する際に便利なサービスとして認知されつつある、一括査定サービス。
今では数十社がそのシステムを掲げ、世間の役に立とうと?しています。
一括査定サイトを利用するユーザーは無料で利用できるので、その仕組みについてほとんど知りません。
実はこの仕組みと図式が大切で、
なぜ不動産屋によって価格が大きく変わるのか?
という事につながるのです。
利用する側は無料なので実害はない様に思えますが、実際には知らない間に、その仕組みを知らない・知らなかったゆえに不利益を被るような事も多々あります。
そこでここでは不動産の一括査定の仕組みを知ってもらい、その上で不動産業者の誠実さを見極める方法を伝授する事にします。
不動産一括査定サイトの仕組みとは?
簡単な流れはこんな感じです。不動産業者は一括査定サイトから「反響=査定依頼」という個人情報を、お金を支払って得ているのです。
広告を有料で出して、問い合わせをもらう・・・・という従来の形の、広告を出す部分を一括査定サイトの運営会社が行っているのです。
広告するから成果報酬を下さい。
解りやすく言うと、一括査定サイトは広告屋さんなのです。
不動産業者も、査定依頼を受け、売却が出来れば収益につながるので、広告販売活動を依頼する形になるので、対費用効果が良ければ当然利用します。
現在のネット社会において至極当然の形態なのですが、広告屋さんとお金を払う不動産屋さんの関係をまず把握してください。
不動産会社の思惑
お金を払う・・・経費を掛ける不動産会社としてはなんとか売り物件にしたい(後々、売り上げを上げたい)
というのが本音です。
しかし競合するライバル会社があるのもわかっています。
となれば、ここで微妙な競争原理が働きます。
あの会社より高い査定価格を出して、取り合えず自社の商品にしよう
そうなんです。
査定価格=売却価格では無いので、査定価格は極端な話、いくらでも良いのです。
その結果、ユーザーは自分の持っている不動産を高く評価してもらったと勘違いをし、その高い査定価格を出した業者へ依頼をしてしまう傾向にあるのです。
その結果は・・・
不動産うるなび
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これが知らない間に被ってしまうユーザーの不利益なのです。
人間の心理と欲望はよく出来たもので、高い金額が一度頭に刷り込まれると、かなりの期間頭から離れません。
若いころ凄く可愛かった、カッコよかったあの人のイメージというものが皆さんにもあると思います。
長年会っていなければ、イメージはそのままですよね?
変わり果てたその姿を認めるまでには、かなりの葛藤と時間が掛かるのです。(変わっていなければ問題ないですが)
綺麗だと思っていた女性のスッピンが・・・
カッコイイと思っていた男性の頭が実は・・・
そうなった時に人間様は現実逃避して、良かったイメージにすがろうとする習性がどうしてもあるんです。
話がそれましたが、価格の刷り込みというデメリットと、売れないリスクと、時間の経過という実害が生じるケースが発生してしまいやすい形態なのです。
広告屋さんの思惑
広告屋さんは1件いくらで売り上げを上げますので、出来るだけ沢山の査定をしてもらう事が利益になります。いかにしてもっと査定をしてもらうか?
この事が一括査定サイトの至上命題なのです。
そこで、一括査定サイトを宣伝する、宣伝してくれる人たちが登場します。
世にいうアフィリエイターという人達ですね。
彼らの中には、ほとんど実態や現場を知らず、調査や勉強を一切せずに宣伝を行う人達も存在します。
残念ながらそういった人たちのキャッチコピーや広告は、我々の目も引き付けるほどよく出来ているのです。
その内容が”嘘・大げさ・紛らわしい”ものであっても、その真実をユーザーは確認できません。
一括査定サイトの運営会社の思惑とは違う部分で、広告宣伝されてしまう、されてしまっている部分が多々あるのです。
その事によって、ユーザーは嘘・大げさ・紛らわしい事と、現実とのギャップに落胆し、現実から目を背けてしまうのです。
「1,000万高く売れる!売れる方法!」
なんて言われると、ついそれを見てしまうのが人間の心理です。
一括査定サイトの運営会社はそこまで望んではいませんが、自社サイトが宣伝されることによって売り上げが上がっていくので、そういった嘘・大げさ・紛らわしい物についても目をつむっている会社もあります。
一括査定サイトの仕組みによるユーザーデメリットを回避する方法
ちょっと値段が知りたかっただけのユーザーには全くデメリットは無いよ言って良いでしょう。
しかし真剣に悩んでいたり、売却を考えているユーザーにとっては、これまで述べた通り、査定価格によってデメリットが発生してしまいます。
いかにその価格が正しいのか?どの不動産業者が誠実に正直な価格なのか?一番自分の為になるのか?
という事を見極める必要があります。
これまでの記事でその方法を説明しています。
そして、大げさな宣伝文句にも
「ああ、やっぱりな」
で対応できると思います。
上記2つに加えて、
ランキングサイトのランキングはしんじるな!
を頭に入れておいてください。
複数社の一括査定を複数社行うなんてことは、事実上困難です。
あなたの不動産の査定を20社も30社もが行うようになるのと同じ事なので、本人が行ったものではありません。
実際に行っていればかなりの鉄のハートの持ち主でしょう。
そんな事に時間を割く人はいないからです^^
今回の記事が少しでも悩まれている人の参考になれば幸いです。