農地転用の転用行為とは、どこまでが転用行為なのでしょうか?
”転用行為”という言葉は、農地の売買に携わっていると必ず出てくる言葉です。
転用行為とは、農地を農地以外の形状にする事
という一言で説明できるのですが、転用行為という単語で検索するとおかしなYahoo!知恵袋に出くわしてしまいました。
これも違和感しかない説明ばかりで、そもそもの前提を無視したQ&Aになってしまっています。
せっかくなので、深く掘り下げて説明してみますね。
農地を農地以外の物にする行為を転用行為と言います。
この転用行為は、届け出及び許可申請によってその内容を申請します。
その内容=事業内容が転用行為に該当します。
※建築目的の許可申請であれば、建築までが転用行為となります。
農地転用の転用行為とはどのような行為?
転用行為についてのYahoo!知恵袋の質問です。質問と答えはこちらから引用しています。質問
農地転用の申請に、「転用行為を行うのに必要なな資力及び信用」を証明する書類が必要とあります。
現況の地目が田の土地を購入して、自宅を建てる予定なのですが、
土地を造成することが、転用行為なのでしょうか?
家を建てることが転用行為なのでしょうか?
土地の造成、農地転用申請までは、売り主負担となっております。
引用元:Yahoo!知恵袋
売買契約をしていて、農地転用申請をしようとしているようですね。
農地転用の申請費用・造成工事費用は売主負担なので、地目変更のみ買主負担という内容であるとわかります。(所有権移転後・移転前どちらも可)
資力及び信用の証明種類が必要である事から、届け出ではなく(地域によっては届出でも必要な所があるかもしれませんが)許可申請である事がわかります。
許可申請で第3者への売買である事から、おそらく非線引き区域の農地転用許可申請であると推測できます。
調整区域の直系尊属への売買かもしれませんが・・・、この場合も許可申請なので基本は同じです。
出来れば、区域区分が記されていると良かったのですが、質問者の方がそこまで理解しているはずはないので、細かく条件を聞いてあげる必要はあったかもしれませんね。
それにしても難しい話では無いのですが・・・。
のどに何かがつっかえたような違和感の答えばかりです。
間違っているベストアンサー
ベストアンサー
農地を農地でない宅地等に転用することであり、土地の造成も転用行為に入ります。
資力および信用の証明というのは、まさしく申請者が土地の造成費用が払えるかどうかの証明です。家を建てるかどうかは関係ありません。
これが証明されないと転用は許可されません。
農地を農地以外の物にする行為が転用行為なので、間違っていません。
土地の造成費用が払えるかどうかの証明ではありません。
農地転用には、事業計画に対する資金計画がありますが、その資金計画に対する証明になります。
計画内容が重要なんですね。
事業計画に家の建築計画が含まれているとの事なので、家の建築費用、その他諸経費も含め、その事業(家を建てる行為)についての総資金になります。
という事で、この場合家を建てる事も転用行為の中に含まれます。
これも間違ったアンサー
アンサー2
転用申請、造成費売主負担!!
どうしてそうなる???←ということは「農地を購入して・・・・」じゃないでしょ!!
→転用後の造成地を購入してということになるでしょうね。
まぁ、そうなれば、農地所有者が住宅建築するわけじゃないでしょうから、資材置き場等で許可を得るように申請となるでしょうし、仮にそれで許可がされれば、またまた厄介、すぐに質問者さんが住宅の建築に着手なんてできません。
数年は寝かさない(うるかさない)と無理です。すぐに着手→転用の申請・・・虚偽の申請でしょうということになりますよ。
これはよくあるお話です。ビックリするような事ではありません。
単純に農地の一部(1区画)を購入する売買契約を結んでいれば、この契約内容になります。
田んぼ等の農地は面積が大きいので、区画してその一部を質問者様が購入する場合、残りの農地部分についても売主側の都合(売却したり、自己住宅を建てたり)で造成工事を行う事があります。
バラバラで工事をするよりも、一遍に工事をする方が費用が格段に安くなるからです。
地域的な運用の差はあるのかもしれませんが、そういう理由で普通にある事です。
転用許可後売主にて造成工事を行い引き渡す・・・という契約内容は前段の通りです。
つまり、転用申請と造成工事の費用は売主が負担するという契約内容ですね。
転用許可が下りるのであれば、買主が負担して造成工事を行っても構いません。その場合、売買契約の契約金額は工事金額を差し引いたもので契約するのが普通です。
この方の答えには前提があった方が良かったのかもしれませんね。
どちらが行う行為であるかは契約内容で定める行為であって、決まっている訳ではありませんので、この様な答えになったのでしょう。
確かに数年寝かさないといけないケースも存在しますから。それらと混同してしまったのでしょう。
アンサー3
農地を農地意外にすることを転用といいます。
自宅を建てる為に自己所有の農地を農地以外にする場合は農地法の4条の認可(許可)が必要です。
そして所有権の変更を伴う農地の農地転用は農地法の5条の認可(許可)が必要です。
農地の転用は建物を建てる場合だけに限りません、資材置き場や、駐車場にする場合も農地の転用といいます。
「転用行為を行うのに必要なな資力及び信用」を証明する書類は残高証明や融資証明の事を言います。
農地転用申請までは売り主負担とは、申請を含みますか?
通常は両者で申請しますし、審査されるのは買主の事業計画と資金計画が主ですが、農地転用申請までとは申請料金をさすのですかね~
農地転用は行政法上は認可に成りますので、当事者間の契約は有効ですが、認可を受けないと第三者には一切無効に成ります。
また土地の造成は別な許可が必要ですし、通常は農地転用後と成ります。
無許可で行うと最悪は原状回復命令が出されます。
他にも農業振興地域の農用地区域内の農地にあたると変更は一切出来ないと思って下さい。
この方の答えが私には一番しっくりきましたが・・・。大きな間違いも無く・・・。
農地転用許可後であれば売主でも買主でも造成工事はどちらでも構いません。
冒頭でも書いていますが、地目変更のみ買主負担です。地目変更する事で農地法の縛りから解放されますので、そこだけはやってね!?ということです。
正しいアンサーもある
地域の慣行などもあり、こうでなければおかしい!と感じてしまうのかもしれませんが、こういった間違った答えが氾濫しているのは非常に嘆かわしいです。
基本的には不動産業者が段取りをし、行政書士が農地転用申請を行うので、この質問者様に問題は発生しなかったと思いますが、本人申請を行う場合だと資金計画のやり直しと融資証明の取り直しが必要になってしまう可能性がある答えです。
この間違った答えはいつまでも出てくるので、皆さん間違えない様に注意してくださいね。
農地転用と転用行為を正しく理解するには?
正直、農業委員会の担当者が変わる度に、細かな部分での運用が変わります。先月までO.Kだったことが、今月からはダメになるなんて事は多々起こります。
また、専門用語で説明されても、一般の方には理解しつくすことはかなりハードルが高いのです。
故に、専門職である行政書士等が存在するわけです。
行政書士もその都度確認しているくらいですから、農地転用を正しく理解する事はそれなりに難しいのです。
で、結論ですが、農地転用を正しく理解するには
その地域の
農地転用に長けた
行政書士
に聞く事が正解でしょう。
もちろん農業委員会に聞いても構いませんが、現実的には農地転用に長けた行政書士に確認するのがわかりやすくて良いでしょう。
実際にプロである不動産業者も
農業委員会もしくは農地転用に長けた行政書士
に確認しているのですから。
※先程、検索で1位のサイトを見ましたが、団体名を指定地域名の形で記載している間違った状況も見受けましたので、実務に長けた行政書士に確認しましょう。