大家さん、残念過ぎます!搾取され失敗する大家さんのタイプとは?

先日、あまりにも残念な大家さんとお話をする機会がありました。

自分の欲望と、不動産屋の甘言に完全に踊らされ、尚且つ搾取されている、ある意味幸せな、勘違いの思い込みをされている方でした。

まあ、結構このタイプの方はおられますが、私は基本的にこちらからお断りするようにしています。

自分はそうでは無い!と思う方程、失敗しやすいタイプだったりするので、不動産を活用する場合の基本的な事について参考になればと思います。

不動産を貸す時のよくある失敗のパターン

残念な大家さんの状況
  • 昨年末まで75,000円で15年間、一戸建ての建物を賃貸していた。(相場観がズレてしまっていました
  • この半年の間にリフォームを400万円以上かけて行った(完全にボッタクられていました
  • 建物は築45年の木造2階建(解体した方が早いのに、中途半端なリフォームで傷口を広げてしまっている
  • 敷地は100坪ほど。昭和の時代の庭木や石積みがある(庭木の手入れや管理のコストを認識していないし、そもそも不要
  • 駐車スペースは広げて3台(なぜそんな駐車スペースの確保をしたのか意味不明・・・完全にやられている
  • 屋内のエアコンは4台あるが、どれも10年以上前の物・・・明らかに30年物の物が2台(撤去・交換が必要であるが、その認識も無い。使えると思っている
  • 照明器具・カーテンは無し(照明の配線がむき出しの状況であったため、かなりの数・・・40個くらい新規で照明を設置する必要がある状態であったが、大家さん側で設置する必要性を感じていない。カーテンも同じ
  • これまで依頼していた不動産屋は古くからある家族経営の会社で、かなりの年輩。(70は余裕で過ぎており、昨今の相場状況や退去時の精算について理解していない
  • 畳が40枚ほどある(なぜだか表替えを全てしてしまっている状況。お寺じゃないんだから・・・

大体こんな感じの状況でした。

さて、大家さんは何を間違っていたのでしょうか?

それぞれ見ていきましょう。

まず15年間の積み重ねと不動産屋の口車によって、同じ金額で貸せるという思い込み。相場観がズレまくっています。2万円くらいは少なくとも安くしなければ・・・・。

リフォームについても、なぜそんな所だけをバカ高い費用を掛けて・・・?という状況でした。
リフォームの内容
  • クロス張り替え・・・30万

  • 外壁塗装(部分的に一度塗り)・・・30万

  • 庭木一部撤去・・・15万

  • 駐車スペース確保工事・・・30万

  • 畳張り替え・・・15万円

  • ハウスクリーニング・・・7万円

  • 照明電気配線工事?(照明を外し、クロスから配線がむき出しの状態まで)・・・10万円

  • 私の経験上、100万~150万までで出来る内容の工事でした。

    要はボッタクリされているのですがその費用を掛けた分、家賃を高くして回収を早くしたい・・・という意志が見えました。

    悪徳
    これだけリフォームすれば今までと同じ75,000円くらいで貸せますよ!

    みたいな事を言って、リフォーム代金をピンハネしたのでしょう。

    しかもそのリフォームの内容が酷い

    目につくクロスのみを張り替え、バランスの悪い事悪いこと。

    外壁塗装も手抜き工事と言えるくらいの、「取り合えずやっとけ!」的な状態。

    庭木を撤去しているのはイイのですが、かなり大きな松の木が数本残っている状態。誰が管理するのかしら?

    駐車スペースを庭木の撤去によって確保し、段差がある為に擁壁工事をしているのですが、「なぜそんな形で???」という頭の悪い内容。

    clickで拡大します。


    この形では軽台、普通車1台がやっとです。

    せっかくの広い敷地の意味が全くありません。

    もっと広く駐車スペースを確保する事は簡単にできます。

    前面の道路が狭いにも関わらず・・・不思議ですね。工事代を少しケチったとしか思えません。

    また、居室部分はほぼ畳の部屋ばかりで、張替えをしてしまっている状態でした。

    今日日、家族全員が畳の部屋で生活するなんて、確率悪すぎます。

    費用は掛かりますが、フローリングの部屋に変えておく・・・全て出来なくてもなるべくしておくべきでしょう。

    照明とカーテン・カーテンレールすらも全くない状態で、さらに化石化したエアコン・・・。

    400万も掛けれるならば、それらの工事を全て出来ているはずです。


    長々と説明になりましたが、要はこの大家さんは

    • 古い時代のセンスの不動産屋の言葉をそのまま真に受けて、信じてしまった(工事を含め)。

    • 現実を受け入れる事が出来ない ⇒ 都合のイイ事を言ってくれる方を信用する

    • 借りる側のユーザーの事を全く考えていない

    という、失敗される方の典型的なパターンにハマってしまっているのです。

    まあ、自分が失敗している事には気付いていないのでしょうし、ヘタするとずっと気づかないのでしょう。


    大家さん
    もっといい条件で貸してくれる不動産屋にお願いするから、お宅はもうイイです・・・。

    結果的にお断りがありました。

    こちらからお断りすべきだったのですが、先手を打たれてしまいました。

    耳障りのイイことを並べる不動産屋さんも多いですから、それはそれでそっちを信用すればいいだけです。

    なぜ自分がボッタクられているのか?なぜ失敗するのか?

    その原因に気づかない限りは、将来的に必ずツケを払うようになるはずですから。

    賢い方はもう気づいていますね?^^

    そう、借りる側のユーザーの事を全く考えていない事が一番の要因です。

    人口が減少していき、借り手市場になっているのは分かりきった事です。

    借りる側のユーザーのニーズに応える事を考えなければ、競争に勝ち残れるわけはありません。

    自分の都合ばかりを押し付ける形の物件は、当然敬遠されますし、良識ある不動産業者も敬遠します。

    何でもかんでも対応する必要はありませんが、家賃を下げないのであれば、それなりの条件を満たしてあげる必要があります。

    賃貸をする場合は、最低限、生活スタイルを標準的な物に近づけてあげる努力は、オーナーとして必要である事を心の中に持っておきたいですね^^

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    宅地建物取引士・行政書士です。 農地の売買、農地転用、任意売却、離婚相談、相続相談をメインに実務を毎日こなしています。 困った時はぜひご相談を!