賃貸屋さんとは売買の仕事はできん!の巻

一般の方は同じ不動産屋さんなので、大した問題ではないと思うでしょうけど・・・

不動産取引において、賃貸と売買では実務に大きな差があります。

現在、当方で取り扱いをしている中古住宅について、賃貸管理をメインとしている不動産業者さんの客付けで売買契約を成立させようとしているのですが、正直ありえない状況に陥っています。

今回は同じ不動産業者でも、売買と賃貸は全く異なる物であるという事を実例を踏まえてお話してみようと思います。

麺は麺でも、ラーメンとパスタは明らかに違いますよね?

まさにそんな感じです。

不動産取引において賃貸と売買は似て非なる物

A様が所有する物件Aの売却依頼を頂いたのが昨年10月初旬でした。

10月末にB社から問い合わせがあり、B社のお客さんであるC様を案内する事に。

※B社はC様が住んでいるマンションの管理会社である不動産業者で、完全な賃貸屋さんです。

その結果、C様は購入希望であるが、融資の審査を行いたいとの事。

当社としては他に購入希望者がいた訳ではないので、その結果を待つ事に。

  • これが11月5日の事。

  • 融資の事についてはC様が行い、B社はその報告をこちらへするだけの状況がしばらく続きました。

    フラット35を利用する為適合証明が必要である等、多少面倒な手続きはあるようでしたが、事前審査には必要ありません。

    なので通常、多少時間が掛かったとしても1か月もあれば審査結果は出ます。

    が・・・年末の時点でも明確な返答はないまま今年を迎える事になりました。

    正直この状況であれば、普通に売買をこなしている不動産業者であれば、買えないもしくはそもそも買う気が無かった、気が変わった等の理由で、売買の話は無理な物と判断します。

    また、年末年始に話を無理に進めようとしても良い結果にならない事の方が多いので、こちらも無かった物と言う判断をしておりました。

  • 1月24日
  • 事前審査を完結する為に、売買契約書・重要事項説明書のひな形を作って欲しいとの連絡。

    通常、事前審査には売買契約書・重要事項説明書は不必要なので、何かの言い訳と捉えましたが、よくよく聞いてみると、審査の申し込み先が財形でのフラット35であるとの事。

    普段利用する事のない所なので、一応ひな形を作って送りました。

    事前審査の結果はいつわかるのですか?売買契約は事前審査が通ったら行うので良いですか?

    当然こういったやり取りがあった上で、また待ちの状態です。

  • 2月4日
  • 事前審査が通ったという連絡。

    B社
    事前審査が通りましたので連絡させてもらいました。あと、他の銀行も検討されたいと言われているので、もう少し待ってもらえますか?

    え?事前審査は通ったんですよね?いつ契約されるんですか?

    B社
    ですから、他の銀行も検討されたいと言われているので、もう少し待ってもらいたいと・・・

    金融機関を選択されるのはC様の自由ですけど、事前審査が通ったのなら売買契約をしてから選択されたらいいじゃないですか?

    B社
    ですから、他の銀行も検討されたいと言われているので、もう少し待ってもらいたいと・・・

    もう答えになっていません。

    本当に購入されるんですか・・・??
    今週末に1組内見の予定がありますけど、そこで決まったらごめんなさいね。それだけはお伝えしておきます。
    購入されたいのであれば、契約の日を決めて来てくださいね。

    賃貸屋さんに売買を依頼すると失敗する

    今回のC様については正直、売買契約に至るとは思えません。

    仮にC様が本当に購入される気があり、融資手続きや相談を当方もしくは売買をできる不動産業者でしていたならば、恐らく既に所有権移転まで終わっているでしょう。

    どんなに悪くても売買契約は締結されています。

    3か月もあればそれは当たり前です。


    今回はたまたま、これまでに他にお客様がいなかった為、他の人に買われてしまったという事は無かったのですが、他に買われてしまう事は十分にあり得たのです。

    C様が本当に購入されたい方であったならば、完全に不動産業者の選択を間違っているのです。

    賃貸屋さんに依頼したが為に、売買の流れも把握できず、融資の手続きもグダグダで、結果、購入できないなんて事になる訳です。


    私の経験上、賃貸屋さんは売買の手続きや抑えるポイントが全く理解できていない場合がほとんどです。

    それでも、わからないならわからないなりに何とかしようと言う熱意があればイイですが、言われたら言われっぱなしの状況ではお話になりません。

    不動産売買をする時に間違った不動産業者を選ばない為には


    一般の方が不動産業者の専門を見分けるのは難易度が高いかもしれません。

    広告や業務内容には売買も含まれている事がほとんどですから。

    ラーメンとパスタの食品サンプルが並んで置いてあるのと同じで、どちらがおいしいのかは食べてみないとわかりません。


    私が考えるその見分け方ですが、取り扱い物件を見て判断するのが良いでしょう。

    その店にある取り扱い物件が賃貸物件だけである場合は、かなり要注意です。

    普段売買を行っていないという事ですから。

    食品サンプルがラーメンだけの所で、メニューにパスタがあるからと言ってパスタは頼みませんよね?


    また、取り扱いしてても自社物件だけだったり、数が少なかったりする場合も要注意ですね。

    要は

    不動産売買を常に行っているか?

    という事を把握するようにする事が重要なのです。



    100点の答えでは無いですが、60点くらいにはなるかな^^


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    宅地建物取引士・行政書士です。 農地の売買、農地転用、任意売却、離婚相談、相続相談をメインに実務を毎日こなしています。 困った時はぜひご相談を!