農地の価格を知りたい?農地の査定方法と相場

農地の価格の相場を知りたい」という質問をされる場合があります。

しかし、隣同士の農地でも価格が大きく違う場合がありますので、農地に相場はあって無いような物なのです。

たまに農地の相場 ㎡=〇〇万円なんていうサイトをみかけますが、全くナンセンス極まりないと感じます。

では、農地の価格を決めていく要素とは何なのでしょうか?

具体例を元に、農地の価格を査定するための基本について、現場の現実をお伝えします。

農地の価格を査定する方法とは?

農地の現状のままの価格を査定することを、「素地の価格を出す」と言います。

基本的にプロの不動産業者が農地の価格査定する=素地の価格を出すためには、その農地についての調査を行います。

そして、区画して宅地にした状態から逆算して、その農地の価格を導き出すのです。

  • 区画して宅地にするにはどうすれば良いか?

  • どれくらい費用が掛かるのか?

  • という事を基準に計算するのです。

    農地を農地で売買する場合は、若干そぐわない場合もありますが、基本的に農地の査定=素地の価格を出す事は同じ理屈です。

    という事で、農地の価格差は宅地の価格差であり、宅地に仕上げるまでの費用の違いが価格差に反映されるのです。

    具体的に見ていきましょう。

    査定価格が高くなる農地と安くなる農地


    この様な隣接する農地AとBがあったとしましょう。
    立地条件は
  • A・B共に面積は1,000㎡
  • 道路との高低差はA・B共に1m
  • 宅地の相場が㎡=50,000円
  • で同じであったとします。

    さて、どちらが高く売れるでしょう?

    隣であるし、”条件も同じなんだから同じ金額に決まっている”・・・?

    というのが普通の考え方かもしれませんね。

    実際、”全く同じである”と答える方が65%位います。

    残念ながらBの所有者には悲しいお知らせがあります。

    農地Bは農地Aに比べて、恐らく70%位までの価格評価しかされません。



    答えがAである事がすぐにわかる人は、不動産について多少なりとも知識を持っている方でしょう。

    その決定的な理由は、農地Bの地形接道にあります。

    その2つの要因の為に、農地Bは宅地に仕上げるまでに進入道路を確保する必要があります。

    その負担が約20%位でしょうか。

    そして、南北に長い為に造成工事の費用がAよりも割高になります。

    これは排水経路を確保するために勾配を取る必要がある為で、その距離が長くなればなる程、高さが必要になります。

    その負担が約10%位でしょうか。

    併せて30%位の差が、AとBの間には存在するのです。

    かなりザックリした表し方ですが、実際の現場ではそれ以上の開きがある事も当然あり得るのです。

    地形接道という要素によって、似たような場所でも高く売れるケースと安くなってしまうケースが存在するのです。

    宅地に区画してみると、こんな感じです。

    進入道路幅によって区画は変わりますが、農地Bは宅地にたどり着くまでの進入路が必要です。

    これは1戸につき2mの接道義務が建築基準法にある為で、車の出入りや面積の関係などから、隅切りや開発許可等が必要になったりします。

    建築ができない土地は価値が無いと考える為、建築基準法に則って進入路を設けるのです。

    もう一方の農地Aについては、区画しても全くロスはありません。

    全ての区画が接道義務を果たしているからです。

    区画のポイント
    区画のポイントとして
    1. 1区画は500㎡まで
    2. 農地法の面積制限があります。
    3. 出来る限り売れ筋の大きさ(標準地積)にする
    4. 大きすぎると単価を下げる必要が高くなります。
    5. 建物を建築しやすく区画する
    6. 一般的な間取りの建物が配置できない場合は売りにくいからです。

    といった事を念頭に区画します。

    高く売れる農地と安くなる農地が存在する理由が何となくでもわかって頂けたでしょうか?

    事例から査定価格を算出してみる

    上記の農地AとBを元に、実際に価格を算出してみます。

    ※宅建業の分譲や開発行為等、調整区域云々の細かい設定は無視しています。

  • 農地A入金の部
  • 単価
    面積(㎡)
    金額
    土地
    50,000
    200
    10,000,000
    土地
    50,000
    200
    10,000,000
    土地
    50,000
    200
    10,000,000
    土地
    50,000
    200
    10,000,000
    土地
    50,000
    200
    10,000,000
    道路
    0
    0
    0
    合計①
    50,000,000
  • 農地A出金の部
  • 測量・分筆
    ※概算です
    500,000
    農地転用
    ※概算です
    500,000
    解体・造成
    ※概算です
    7,500,000
    合計②
    ※概算です
    8,500,000

    農地Aの価格①-②41,500,000・・・

  • 農地B入金の部
  • 単価
    面積(㎡)
    金額
    土地
    50,000
    160
    8,000,000
    土地
    50,000
    160
    8,000,000
    土地
    50,000
    160
    8,000,000
    土地
    50,000
    232
    11,600,000
    道路
    0
    288
    0
    合計①
    1,000
    35,600,000
  • 農地B出金の部
  • 測量・分筆
    ※概算です
    500,000
    農地転用
    ※概算です
    400,000
    解体・造成
    ※概算です
    8,250,000
    合計②
    ※概算です
    9,150,000

    農地Bの価格①-②26,450,000・・・


    農地Aと農地Bの価格差③-④15,050,000

    地形と接道の違いだけでこの差が生まれるのです。

    数字の前後や細かい設定の違いは当然ありますが、残念ながらこれが現場での農地の価格の算出方法なのです。

    なので、農地の相場なんて物は当てにせず、プロに査定してもらうのが正しいのです。


    農地の査定価格に影響する10の要素

    農地の価格を算出するには、宅地に仕上げるまでのいくつかの要因が重要である事はわかったと思います。

    農地価格を構成する10の要素
    1. 接道状況
    2. 地形
    3. 高低差
    4. 水道
    5. 排水設備
    6. 面積
    7. 建築基準法
    8. 都市計画法
    9. 造成工事の施工の仕方
    10. 周辺地との境界
    等が影響してきますので、何となく知識として持っておきましょう。

    これらの項目について詳しく理解と調査ができるならば、プロの不動産業者になれるでしょう。

    農地の値段根拠とは?農地の値段を決めるプロの調査事項

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